もの知らず日記

積み重なる駄文、天にブーメラン

「温泉むすめ」を知った

 温泉は全国にたくさんあるけれど全然わからない。草津や鬼怒川、熱海に箱根なんていうのは都心からも比較的近くてすぐに思いつくのだけど、じゃあ例えば青森はどうかなんていうと、テレビでみた浅虫温泉くらいしか知らない。……青森、ですよね?

 で、そんなことを思っていたところ、新聞で「温泉むすめ」というのを見た。各地の温泉をキャラクター化した女の子たちがいて町おこしをしている、といったら元も子もない(ファンに怒られる)。公式サイトによると「温泉むすめ」は温泉の下級の神様で、全国各地にいる彼女たちは、自分の温泉地の魅力を伝え盛り上げる任を負うこととなったのだという。わたしたち(?)は、その彼女たちの成長と活動を見守るというわけだ。

 アニメや漫画、音楽を使って地域活性につなげるということで、これはクロスメディアと言うらしい。アニメツーリズム、聖地巡礼の一つのかたちと言えるだろうか。聖地巡礼というと、わたしもちょっとだけ聖地巡礼というのをした。たぶんした。「シティーハンター」の舞台となった新宿であるとか、「耳をすませば」の聖蹟桜ヶ丘などを回ったくらいだけど……。

 話が反れた。アニメの聖地巡礼との違いを考えると面白い。アニメの場合は、物語の舞台になったからこそその場所を訪れると思うのだが、温泉の場合は温泉に行くこと自体も目的になる。もちろん聖地巡礼も目的になる。どちらが主従であろうとも楽しめるので門戸は広いと言えるかもしれない。

 アニメによって人が動くということは聖地巡礼の流行を見れば分かることかもしれないけれど、最初から地域経済の活性化を目的にしているというのがすごく面白いと思った。全国的に各温泉地と連携しながらこれだけのものを展開する。しかもそこまで整えたところで「実際に人が動くのか?」とか「これだけ多くのキャラクターがいて、人気にかなりばらつきが出てしまうのでは?(都心から近い場所と遠い場所などで)」などというところも勘ぐってしまうけれど、ツイッターを見ればなんのその、なかなか広い範囲で人が動いているではないか。

 これはもう、キャラクターへの愛の為せる業なのだろうか。やはりファンの力というのは力強い。このようなどうでもいいことを考えながら、自分はどの温泉を推そうかと思ってウェブサイトとにらめっこしていた。