もの知らず日記

積み重なる駄文、天にブーメラン

価格と客質(小考)

 カフェやラウンジにおいて、価格と顧客の雰囲気は比例するのだろうか。つまり、高い店ほどいい客が多くて、安い店ほどいい客が少ないのだろうか。(ここでは「高い店とは何か」などといった細かな定義はしない。これはただの雑談なのだ)

 わたしは、それは7割くらいは正しくて3割くらいは違うという気がする。正しいと思う要因を挙げると、まずは価格による選別がある。「ゲラゲラ騒ぎたい人間の大半はコーヒーに1000円を出さないであろう」と考えられる。それに1000円というのは、1000円を出せる人間であっても、普段のコーヒーよりは特別感があるものだと思う。だとすれば、カッコつけてやろうとか、上品にしなきゃというような気分が働くと想像できる。

 ただ間違いだと思うのは、価格が高くても「お金を持ったゲラゲラ騒ぐ人間(騒ぐ以外にも、迷惑な行為をとるいわゆる”悪質な客”)」は入ってくるということと、価格が安くても良質な客を選別する、価格以外の仕組みはありうるというところだ。例えば近所の雰囲気の良いカフェなどをよく観察してみれば、その方法はいくらか分かってくるかもしれない。

 とはいえ、価格が安ければさまざまな利用者が来るだろうから、雰囲気はそのときの偶然にかなり左右されやすくなる。そしてその偶然も、何の介入もしなければ良質な客が良質な客を呼ぶか、その逆の連鎖が起きるだろう。

 こんなことを、タリーズコーヒーのソファにぐでーんとふんぞり返ってすこし考えた。もう少し具体的に考えてみたい気もする。タリーズに入ったくせにコーヒーは飲めないので激甘ロイヤルミルクティーを飲んだ。

(めったにないホテルでのご馳走だったのに隣の席で悲鳴のような笑い声を何度もあげてわたしの優雅な気分を台無しにしたご婦人方と、何の注文もせず勝手にマックの店内へ入ってきて携帯ゲーム機をいじくりまわして店長らしき人物に怒られていた少年に捧ぐ)