もの知らず日記

積み重なる駄文、天にブーメラン

電車の座席の選び方について

 電車の座席を、ひとはどのように選んでいるのか。電車に乗るたびにこのことを考える。ここでは最も基本的なことを考えようと思う。まず、座席は7人掛けの長椅子タイプの座席(ロングシート)が完全に空いている場合を考えてみる。

 さらに基本的な考え方となるのは、人は、他人と接触することを嫌う傾向にあるということ。この考え方にもとづけば、座席の埋まり方は大ざっぱに4段階に分けられる。

  • 第1段階……両端が埋まる(残り5席)[●○○○○○●]
  • 第2段階……中央が埋まる(残り4(2×2)席)[●○○●○○●]
  • 第3段階……両端と中央のあいだどちらか1×2席が埋まる[●○●●○●●]
  • 第4段階……残った2席が埋まる[●●●●●●●]

 もちろん第2段階で1つおきに座るなど、別パターンも当然あり得るのだけど、まずはこの埋まり方について考えてみる。

 この第2~3段階にやってきた人は、ここに座ろうと思う限り誰かの隣の席を選ぶしかない(あるいはあきらめて立つか立ち去る)。どちらを選ぶかはいろいろな条件で変わってくると思う。

 この埋まり方はもっともよく見られるパターンだと思う。もちろん両端よりも中央を好む人も居るだろうし、本来第3段階で埋まるであろう席を最初に目指す人もいるだろう。例えばわたしは、ラッシュ時で列の先頭であったならまず中央を目指す。こうすれば後続する人びとも入りやすい。そして、ラッシュ時の両端は、横にある手すりの棒なり仕切りに人が寄り掛かってくるので、圧迫感が大きく快適ではないことが多い。

 これは、「他人と接触することを嫌う」ことを前提にしているから、「誰かの隣の席は(座ろうとしている人にとって)もっとも価値が低い」と考えている。そこは座らざるを得ないから座るのだと。裏を返せば、このもっとも価値の低い席をいきなり目指す人には怪訝な目が向けられる。それで人は、この理解しがたい行為に対して、別の理由による説明を探し求めたりする。

 例えば、女性がどちらかの端に座り、いきなり隣に男性がやってくるということはしばしば起こりうる(わたしも数日前みた)。問題になりやすいこの場合を考えてみる。女性はこれをおかしいと思い、そこに性的な理由による説明を見出して嫌悪感を抱くかもしれない。

 男性としては、また別の理由から優先順位の変更が生じたのかもしれない。 例えば、端を狙っていたが座られてしまい、中央は隣に座りたくないような人(はっきり言って変な人)がいる、となるとやむなく女性の隣を選ばざるを得ない、というようなことが考えられる。

 しかしその場合にも、女性の隣に座れば怪訝な顔をされることは容易に想像がつく。だから、わたしの場合はそんな窮地に遭遇したのならおとなしく立つことがほとんどなのだけど、平然と隣に座る男性もいる。

 目の当たりにした時、なんとなく「自己評価が高いからではないか、女性の隣に座る資格があるという自信があるのではないか」と思ったのだけど、それ以外の場合も考えられる。いずれにせよ、その理由はいくつかにパターン分け出来るのではないかと思う。(1)単純に怪訝に思われるであろうことに気が付いていないか、(2)気がついてはいるけれども意に介していないか、(3)気がついてはいるけれどもやむを得ない事情(具合が悪いなど)があるのか、のいずれかではないかと考えているけれど、どうなのだろう。

 この話をご飯中などの雑談でしたいのだけど、こんなことを無駄に考えこんで話せばドン引きされてしまうことは間違いがないので出来ずにいる。あなぼこだらけのこの空論に付きあってくれる人が現れてくれたら、ご飯も美味しくなるに違いない(笑)