もの知らず日記

積み重なる駄文、天にブーメラン

今日の夢

 学校に居る。窓の外から、遠くの小高い丘の上にある学校の校舎が見える。その校舎の一室、教室のなかで、生徒たちが黒板の横の棚にあるラジカセを投げるか何かしているのを見て、わたしは「おかしい」と思う。やがてカーテンがひらひらとはためき、中は見えなくなった。

 自分のいる教室をながめる。同級生が居る。周囲は静まり返ってひとけが無い。そのまま数時間数日が経った。美術の教師が外にやってきて、入れまいと抵抗したが不思議な力であっさり開けられてしまった。やむなく中に迎え入れる。何かが起きているらしいこと、安否などを話したが、「ここでなにが起きているのか」と聞くと、目を見開き、つばを飲み込んで、ふらふらとどこかへ消えてしまった。

 さらに時間が経ち、壁の一角、黒板の横にすき間があるのを見つけた。爪を入れて引き出すと、板の裏に隣にある準備室(物置)への扉が出てきた。外からは入れないので、格好の隠れ場所だと一同で盛り上がった。

 それから数日が経った。ふと腹部を見ると、体操服に砂のような汚れがついていることに気が付いた。外の邪気とでも呼ぶべきなにかが入り込んできている。わたし自身もその影響を受けつつある。ほかの人も同様らしく、そのままおかしくなって数人が外に消えていった。

 やむなく最後まで残ったわたしと友人S君は外に出た。廊下を出て、突き当たりの階段まで行き、降りてゆく。そこに小さな女の子が現れた。女の子というにしては、顔が四角く、アニメのような容姿をしている。pixerのスタッフを名乗る彼女は、自分たちのアトリエであれば影響を受けていない、そしてそれは給水塔の3階(意味は謎だがそう聞こえた)にある、と言った。

 わたしは何を思ったか、S君と別れ、彼女についてゆく。来た道を引き返し、わたしのいた教室のまえを通り過ぎて反対側の階段を上がる。何度階段を上がったか、3階ではなく13階ではないかと思いつつも、ようやく踊り場に出てそこにさらに細い階段があるのを見つける。そのさきに彼女たちの部屋があるらしい。彼女はそこへ入っていった。

 ここならば安全なのか、と思って階段へ一歩を踏み出す。するとたちまちその先は真っ黒に染まり、死角となって見えなくなっている部屋の入り口から、黄緑色のペンキらしきものがどばっと吐き出され、ぶちまけられる。狂気の笑い声がする。わたしは全身ぞっとして駆け出し、来た道をまた戻りながら「S君についてゆくべきだったのだ、あの手を離してはいけなかったのだ」と思った。