もの知らず日記

積み重なる駄文、天にブーメラン

2023/12/7(木) 鎌倉へ

 12/7(木) 一日の休みを使ってひとりで鎌倉へ行った。朝はだらだらしながら、11時頃に出発。

 12時半、浪花家でたい焼きを購入、即完食。一尾ずつ焼くスタイルで、しかも注文が立て込んでいたので20分ほど待った。それでも気長に待つ価値はある。

 13時、アルビコッカ鎌倉でランチ。入った瞬間に「まあ、素敵!」とスーツを褒めてくださった。ブラウンのスーツ(フランネル生地、ナットボタンでカジュアル寄り)と、ノックスのハット。

 お店は巨福呂坂切通しの旧道に繋がる細道を上ったところにあって表通りからは目立たないのだが、評判を聞いてか席の八割方は埋まっていた。女性の集団が多く、ぽつんと座る男の私は場違いであった。

 注文は、スズキと鎌倉野菜のペペロンチーノ。味はもちろん見た目もカラフルでワクワクする。自家製のパンは熱すぎるほどで、すごく美味しかった。

 最近、街の小さなレストランの優しさがすごく心地よい。機械的ではない、心あるおもてなし。ここもそういう貴重な場の一つに違いない。厨房とホールの二人で切り盛りされていて忙しそうだったけれど、店内は笑顔が絶えない。帰るときはシェフも厨房から声を上げて挨拶をして下さった。お二人のお人柄に惹かれてリピートする方も多いのだろう。

 14時、たらば書房で本を見る。手ぶらだったのでポケットに入る新書で、南原繁「人間と政治」を購入。鎌倉山行きのバスが来るまで20分ほど、駅の"5 Crossties Coffee"で時間を潰す。

 14時半、鎌倉山のブックカフェ惣で「人間と政治」を読む。本書が今なお新鮮さを持って感じられるのは、国民が戦後の喪失感を克服することが出来ないまま、社会が成熟してしまったからかもしれない。

 17時、鎌倉山を下りて七里ヶ浜まで歩き、江ノ電鎌倉駅へ。山を下りる途中、平地と海を一望できるところがある。夕暮れ時で何とも言えず美しかった。時間は少し早いが横須賀線に乗って家路につく。下の階のグリーン席はほとんど空席だった。

 観光要素はゼロだったけれど、ゆっくりすることが出来てよかった、と思える休日だった。