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もの知らず日記

積み重なる駄文、天にブーメラン

回転寿司の思い出

駄文

回転寿司というのはごちそうだったから、行った時のことは今でもほとんど覚えている。

小学五年生ぐらいのとき、回転寿司屋に行ったことがあった。レーンは二段構えで、下には湯呑みが流れ、上は寿司が流れている。

両親に続いて席に座ると、さっそく僕は鉄火巻きとかっぱ巻きを頼んだ。すると、値段が100円ほどであることを示す黄色い皿が2枚重なり、その上を皿いっぱいに鉄火巻きとかっぱ巻きが乗っかっているという状態になって出てくる。

鉄火巻きとかっぱ巻きは今でも大好物なのだけど、当時は皿が目当てでもあった。重なった皿の上にいっぱいに積まれた巻物。これを当時の僕は特別なことだと思った。

それで、この店でもこのルールが通じることを確かめてから、今度は鉄火巻きとかっぱ巻きを2つずつ頼んだ。4つ頼んだのだから、皿も4枚重ねてくれるはずだ。いま考えれば、巻物4つというのはあまりにも面倒な注文だと思う。

そんなことは考えもせず、ぼくはただわくわくしながら待っていた。

そうして現れたのは、1枚の青い皿の上に積み上げられた巻物の山だった。

ふと頭のなかに、これをどう食べきろうかという考えが浮かんで、僕は呆然とした。

その時の板前さんの笑顔をよく覚えているけれど、その店はすぐにつぶれてしまった。