もの知らず日記

積み重なる駄文、天にブーメラン

風呂

 風呂に入るたび、わたしはガス会社の作業員のことを思い出す。わたしが19歳のとき、家の給湯器が壊れた。水風呂に入るわけにも行かないので給湯器の交換を頼んだ。工事の人が来て作業をした。なんどか外に出たり家に入ったりして、「確認をお願いします」と言われた。当時お子さまとしか言いようがなかったわたしは、なんか温かそうなお湯がちゃんと出てるなー(適当)とだけ思って、二つ返事で「だいじょうぶでーす」と言った。

 問題に気がついたのはその日の夜だった。操作パネルが示す湯量の目盛りが10段階中の2しかないのに、風呂場には9分目までお湯が入っている。溢れそうだ。翌日、目盛りを1にしたらちょうど8分目くらいで、ちょうどよくなった。そして7年近くたった今に至るまで我が家の風呂の湯量目盛りは1のままだ。

 だから風呂に入るたび、「あ~あ、なんであのとき二つ返事してしまったのか……」と後悔する。7年経った今のところ、7年ずっとだ。だって、目盛りが10段階もあるのに、我が家は1か2しか選択肢がない。3にすると浴槽から溢れ出す寸前にまでなる。人が入っただけで溢れ出すので選択肢に入らない。

 いつぞや「即答するバカ」という本が話題になってわたしは読んでいないのだけど、本当にそう思った。これ直そうとしたらまたお金かかるしなぁ……。