ネガティブな感情をやめよう、ポジティブになろう、なんて、決してできないと思う。ネガティブな感情だってわたしの一部なのだ。だから、ネガティブな感情と上手く付き合うことは、生活する上でとても大切なことだとわたしは思う。
その方法の一つとして、わたしは変換という方法が有効だと思っている。日常にあるささいな怒りや悲しみをまぬけな比喩に変換して笑い飛ばしてしまう。ときによってはジョークに仕立ててしまう。みんながこうやって(あるいはほかの手段によって)日ごろからガス抜きをしていれば、もうちょっといさかいは減るのかもしれない。
たとえば、「あいつはバカ」だと言うよりも、「桁数が足りない郵便番号のようだ」と表現した方が、バカという言葉を使わずに済む。それを聞いた相手が分からず「は?」となってもよし、分かっても表面的には罵倒ではないから怒ることができない。表現が豊かであれば、調節的な罵倒に頼る必要はないのだ。場合によっては和やかなまま当人を罵倒することが可能になるし(意地悪い!)、本来不快であるような愚痴をにやりとするような笑い話にもできる。
そこで大いに参考になったのが、米原万里さんの『必笑小咄のテクニック』。オチにたどり着かせる頭の体操、楽しもうではないか……!
- 作者: 米原万里
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2005/12/16
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