もの知らず日記

積み重なる駄文、天にブーメラン

笑顔の広告

なぜ、広告の人はどれも笑っているのだろう。

電車に乗ると、そこは笑顔にまみれている。

ビールなど商品の広告。実際性を強調する大学の広告。社会貢献を強調する企業の広告。債務整理の相談を請け負う弁護士事務所の広告(ニコニコしながら”ご相談下さい!って、くすっとくるところだと思うのだけど、なかなか共感して頂けない)。

笑っていないといえば、がんや貧困という社会問題に関わる啓発ものか、時代劇雑誌の剣豪ぐらいしかないのだから、これまた笑えてくる。

なぜ広告は笑顔なのだろう。もちろん、しかめっ面よりは笑顔の方がよいし、楽しげな雰囲気を表示するのはあまりに当たり前とも言える。

が、こうも笑顔に囲まれてしまうと、こちらとしても落ち着かない。

切り取られた笑顔。それは演出の笑顔かもしれない。あるいは本物の笑顔かもしれない。けれど、それをどうやって見分けることが出来るだろう。

結局のところ、ほとんどの人は無視という選択によって、その笑顔の不気味さを見ずに済んでいるのかもしれない。