かずき さんの「籠の街」をクリアしました。
大人になりたくない少年の物語。
綺麗なグラフィックとメッセージのあるシナリオで、楽しめました。やっぱりこう、作り手からガツーンと来るものをやると、楽しいです。
以下、ばんばんネタバレしています。クリア後に読んだら、「そりゃ違うやろアンタ!」みたいにツッコめて面白いかもしれませんが、クリア前に読むと楽しさが激減してしまいますのでご注意頂ければと思います。
また、整理されたレビューではないので悪しからず。
Wikipediaの「効果の一覧」から、好きなもの、気になるものをメモ。読めば分かると思いますが、メモなので正しさは一切保証しません。
オズボーン効果……予言による予言の挫折。意図せざる帰結。
ストループ効果……青色で「あか」と書いてあると回答が遅れる。ただし「このような課題を行うことにより、健常者の認知機能が改善されるという確たる科学的根拠は、今のところ存在しない」。
「あっ、幼稚園年少時代の先生と同じ匂いだ!」、と、瞬時に心のなかで思った。
香りの記憶というのはすごいもので、何十年も前のことを一瞬で思い出すこともある。
例えば風。ある瞬間の風が、過去の風景を思い出させる。
例えば家。レジもなく、そろばんをはじいていたおじいさんの商店の香り。失われた風景とともにある香りの記憶。
なにより、人、とくに異性にはそれを強く感じる。それが冒頭の話である。それは、香りの記憶を関係のない他人に投影してしまうこともあるということだが、その話を今ここでしてロマンチックな思い出を壊す必要もない。
じつは、3歳くらいのときに母の股に顔を押し付けて頭をひっぱたかれた記憶がある。匂いもなんとなく覚えているのだけど、その香りの記憶を思い出すことは、もうないのだろう。
夜中の小学校でおいかけっこをしている。ところがおに役の人物が分からない。(あとは忘れた)
夜、あたりは真っ暗。山を切り開いた小さな神社。坂道のまんなかに小高くなった細い参道がある。私は鳥居をくぐって参道を進んでゆく。
下の道から、こちらに向かって刃物を持った女性が迫ってくる。「ここは防波堤のように高くなっているし登ってはこれまい」と安心していると、女性はそれをものともせずに登ってこちらに迫ってくる。まずい、と思ったが、なぜか追い払うことに成功した。参道を進むと、突き当たりに小さな祠がある。
古びた家の前にいる。私はこの家を改装しようとしているらしい。その家は40年前まで中華料理屋をやっていて、それから長い間、赤い格子の扉には「本日休業」の札がかかったままだった。
雇い主の老人夫婦によると、あえてシャッターはおろさなかったらしい。しかし息子が住宅としてリフォームしてくれるというので、店を完全に閉めようと決意したようだ。
店のとなりの住居スペースからなかに入り、店のなかを見てみる。老人夫婦もここには長年入らなかったらしい。
中華料理屋とは思えない普通の土間。真っ白なテーブル、背中に楕円形のクッションがついた白いイス、入り口のそばに家庭用のキッチン。紅茶花伝がある。「これも昭和のものだろうか」と思ってよく見てみたが、パッケージはごく最近のものだ。
舞台はあまり変わらないらしい。なぜか郷土料理を紹介しようとしている。ゆるやかな一本の坂道に農家の立派な家がある。地元の人に案内してもらう。背の低い木に、産毛のついた、ぷっくりとしたつぼみがいくつも出来ている。つぼみだと思ったのは「さや」で、これは豆とのこと。
木造二階建てのぼろ家。私はここで最後の戦いを待っている。一階は商店になっていて、この街唯一の買い物場所らしい。軒先で「ロイヤルなんとか」という変なパンを売っている。それをみて「何年前のだ」と思った。
ぼろ家から進むと、駅のホームがある。もちろん単線の田舎電車。その向こうには鳥居があって、参道の下りが急すぎて道筋が見えない。電車が来る。都営新宿線の車両、しかも四両編成だ。そのあと「最後の戦い」があって、女性にかばってもらった気がする。
横丁を歩いている。なぜか猛烈な勢いでとびあがり、高層ビルの上から街を一望する。感覚的には千メートルくらいか。正面遠くに高層ビルが見える。あれはワシントンホテルだ。
映画「いつだってやめられる」を見た。
映画『いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち』公式サイト
脅されて脱法ドラッグを製造し捕まっていた「研究者ギャング」たちが、今度は警察のために脱法ドラッグの摘発に協力。前科抹消、キレイな身になるために奮闘するのだけど……。という話。
ギャングと言っても彼らは科学者で、しかもそれぞれなかなかにマイナーな分野の第一人者。私のお気に入りは「解釈論的記号学者」と「ラテン碑銘学者」。あの雰囲気どこから出せるんだ。
犯人を車で追いかけるさなか、運転手のラテン碑銘学者が遺跡を破壊してしまって発狂。「うわああああああ」「大丈夫、あれはオリジナルではない」「オリジナルだっ!」みたいなやりとりが最高に笑った。
まあ、世の中の動きに翻弄される科学者というのは、日本でもとても現実的なテーマなのだけど、そこに夫婦愛をぶちこみ、さらに笑いにしてしまうセンスが私は好き。
ろくでなしの夫がいて、妻と破局寸前なのだけど、最後の最後で夫の一途さを信じる妻の懐の深さ。これは日本とは違う感性だな、イタリアらしいな、と勝手に思った。
精神病院の閉鎖法案を背景にした「人生ここにあり」という映画もそうだけど、社会的な話題を笑いに変える力。精神病患者をおとしめることなく笑いを生み出す。……いや、結構自虐的なネタはさんでた気がする(笑)
印象に残った単語。
basta!(もうたくさん!)
cazzo!(くそ! (使っちゃだめ))
graffio(かすり傷)
この言葉が出てくる場面笑ったー。