もの知らず日記

積み重なる駄文、天にブーメラン

ストレスを味わえる電車

 電車というのは私にとって最大のストレス要因(あれほど他者と接近しなければならない環境はそうそうない)なので、電車に関する愚痴が自然と多くなってしまう。今日も、満員電車のなかでこっちをぐいぐい押してくるおばさんがいた。押すだけならいい。彼女はおしりで繰り返し押してくるのだ。最初はおかしいと思って我慢していた。けどこれは明らかにわざとだ。私が触っているのではない、私が触らされているのだ(語弊が生じる表現ではあるがそうとしか言いようがない)。そうまでしておのれのスペースを確保したいか。しかも、うしろには素足をさらけ出した若い女の子が居る。私が無理に避ければ、こんどは若い彼女の素足にぶつかってしまう。とてつもなく危ない。なぜだ、今日は冷えると言っていたではないか。暖かいのは昨日でおしまいだと、言っていたではないか。原宿だからって、なんで素足を出すのだ。いや、それは言いがかりというものか。つまり、後ろには女の子の素足という壁があり、前方からはご婦人のおしり攻撃が迫ってくるこの状況。背水の陣(それではおばさんに遮二無二突撃するということになってしまうが)。逃げ場のない私。もう泣きそうである。おばさんがこちらをちらりと見る。もういやだ! ここまで考えてしまうのは私の偏執病だろうか、いや、この回避不可能な痴漢冤罪的環境の恐ろしさはただごとではない。横に逃げればいい? 残念、私はすでに外国人観光客のスーツケースで完全包囲されている。と、代々木に着いた! 人が降りた! 私はすかさず後ろに飛び退いた。外国人のスーツケースに盛大にぶつかったが、「ごめんなさい!」と言ったらなぜか通じた感じだった。